ぼくが彫刻で学んだことは

動いていること 時間を描くことに強い関心があります 写真は瞬間だし 映像は始まりと終わりがあるけれど 絵画は動いているそのときを描くことができる だから永遠と瞬間を描くことができるのではないかと考えています 見た人の内に動いているイメージが湧き上がるように描き 配置をしました 前後の時間を含んだ画面を作り出すことが ぼくの技術的な研究課題です それは 大学で彫刻から学んだことで 首像を作るときは表情をつけない ポーズも派手な動きのあるものは作らない だからこそ静の中に動を込めて 永遠の時間を生み出すことができるのが具象彫刻の真髄なんだと ぼくは学びました(個人的な解釈です) それを今 絵画に生かしている 大学 予備校で学んだものは全部捨てたつもりだったけれど 体に染みついたものなのかもしれないと会場からの帰り道 東京駅に向かって歩いているときに思いました

永遠と瞬間

食事と排泄とか 朝の光と夜の闇とか 今も昔も変わらないことを描いている 街並みとかファッションとか変わり続ける時代を表すものも描ている 個人的な経験を元に描いているけれど 日記や私小説的なものではなくて 普遍的なものを描くために 身近なリアリティのあるイメージを使って描いてきたけど そろそろ新聞や週刊誌みたいに 使い捨ての作品も作ってみたくなってきた

わたしの記憶とあなたの記憶

特別なことじゃなく ありふれた日常のこと だから多くの人がそれぞれに ぼくが描いた場面と同じ光景を 違う時に 違う場所で 経験した話を聞かせてくれるのが面白い 客観的に正しく具体的な情報を描いたものは はっきりして解りやすいけれど 想像の広がりに欠けるように思う 記憶を頼りに主観で描いた方が 不確だけど感じたものをストレートに現わすことができるように思う

星座の詩

古代の人々が 夜空の星のつながりに

物語を想像したように

タロットの並びに未来を尋ねるように

ぼくの日常から生まれた 小さなシンボルをつなぎ合わせて

時間や空間を超えるようなイメージを創造したくて

Fragments of poetry(詩の欠片)というタイトルをつけました

立川市若葉町の2Kの木造アパートから 宇宙に広がりますように

 

 

 

 

 

 

憶えたことを描く

記憶をもとによく描きます

そのとき客観的な正確さは求めません

不確かなこと 忘れたことが イメージを広げてくれます

目で見た光景ではなくて 心に広がる感情を

外側の世界ではなくて 内面世界の記憶を

ぼくは描いているのかもしれません

誰かに教えてもらった描き方ではなくて

子どもの頃の描き方を取り戻すことが

ここ数年の課題です

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時間の感情

ぼくは動いていることに関心があります

特に どこかに向かう姿や 繰り返されるものに心を惹かれます

始まりと終わりのあいだの 動いているその時を描くことができたら

瞬間と 永遠と 止まることのない時間そのものが キャンバスに現れるかもしれない

とらえきれない大きな時の流れを 画面に閉じ込めるような

画面の枠をこえて 時間があふれだすような

目には見えない時間の流れに 感情を揺さぶるなにかを感じて

内面に広がるイメージを ぼくは描きたいのです

 

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