子どもたちと出会う初めての朝に 目の前で車にひかれました
素通りしようとしたけれど ここで手を差しのべる心がないならば
この仕事をする資格はないと思いました
命は土に帰るものだと思うから アスファルトはいたたまれなくて
素通りする通勤の流れを戻り 息絶えた鳩を土の上にそっと運びました
他人から見たら何の意味もないかもしれないけれど
ぼくにとっては覚悟を確かめる 運命とか象徴のような
始まりの神話なのです
ある鳥の死
2015年
33.3×24.2cm
キャンバスに油彩