これまでの個展は描きためていたものを出品していたけれど
ストックがなくなったから 今年は展示に向けて作ることになったのでなかなか苦労した
初めてのときは誰にも見せたことがなかったから何も考えずにすんだけど
展示の回数を重ねると 前にも見にきてくれた人たちに 同じようなものは見せたくないとか
前の展示より面白いことがしたいとか 今後のこととかも色々考えてしまう
いつのまにか縛られて窮屈な中で絵を描くようになっていた
頭で考え始めるとイメージが出てこなくなる
出来上がったものにも確信が持てなくて不安になったり
展示をするのは大変だと思った
一昨年から始めた絵札の連作は500枚を超えた
枚数稼ぎで水増しみたいなことはしたくない
なるべく多様なことを描きたいと思うと アイディア勝負みたいになってくる
描きたいものは沢山あるはずなのに筆が重い
そこで展示から離れて 過去に描いた作品で もっと煮詰めたかったものを描くことにした
5年ほど前に 連作の原型になったものがある
そのときは三木先生に沢山かけって言われたから ただ沢山描くためだけに描いていた
同じものを描くのはよくないと思って避けていたけれど やってみると面白い
その頃とは随分描き方が変わった 人に見せることは意識しないで描いている
それがわかったら やるべきことが見えてきた
何を描くかばかり考えていて いかに描くかが抜けていた
41歳 展示まで41日