朝顔のアンテナ

以前借りていた作業場の建物を描きました。

その建物の敷地に小さな花壇があって、そこに毎年白い朝顔が生えていました。

屋根の上のテレビアンテナから切れたコードが垂れ下がっているのを見て、

朝顔がアンテナまで登ることができるのか試してみたくなり、

麻紐をつないで誘導しました。

二階の屋根まで結構な高さだし、うまくいかないと思っていましたが、

蔓は適当に結んだ麻紐をスルスルと登って、あっという間に屋根の上まで伸び、

テレビのアンテナに花を咲かせ、さらに成長していきました。

アンテナはこんもりと丸く覆われ、遠くから見るとオブジェのようでした。

当時カメラにはまっていたので写真にとったり、絵を描いたりしました。

でも、ある日作業場に行くと、朝顔アンテナは隣の駐車場に落ちていました。

人とか車の上に落ちていたら大惨事でした。

これはその時の絵です。

予備校で世話になった先生が使っていた作業場で、

代わりに入らないかと声をかけてくれたのが2001年の秋。

それから2013年まで12年間、ここで制作をしました。

二階で生活をしていた時期もあります。

立川駅から徒歩10分、二階建で3万円でした。(難ありの物件だった)

ここがなかったら、いまは違う人生を歩んでいたかも知れません。

良かったのか悪かったのか。

取り壊されて今は駐車場になっています。

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この記事を書いた人

i am painter
my drawing is poetry
image personal primitive memory

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